判例紹介

判例紹介
「初回特別価格」の落とし穴?──定期購入と有利誤認をめぐる裁判例から考える(京都地方裁判所令和5年8月30日判決)

近年、化粧品や健康食品の通販サイトでよく見かける「初回限定1,980円」「今だけ特別価格!」という文言。お得に見えるこのような広告の裏に、「定期購入の縛り」があることをご存じでしょうか。こうした表示について「誤認を招くの […]

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判例紹介
【判例紹介】USJの「キャンセル不可・転売禁止」条項は不当か?──消費者契約法とチケット販売をめぐる最新判決(令和6年12月19日大阪高等裁判所判決)

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)を運営する合同会社ユー・エス・ジェイが自社のチケット販売規約に設けている「キャンセル不可条項」と「転売禁止条項」が、消費者契約法に違反するかどうかが争われた裁判で、2024 […]

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債権回収
【判例紹介】別荘地で管理契約がない場合にも管理費相当額の支払いを認める判例(令和7年6月30日最高裁判所判決)

本判決は、別荘地の管理業務に対する費用負担に関するもので、契約を結んでいない土地所有者にも適切な管理費負担が求められるという新たな法的基準を示しました。 事案の背景:管理費を巡る争い この事件は、栃木県那須塩原市の別荘地 […]

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債権回収
【判例紹介】デイサービスの施錠ミスで5000万円の損害賠償!?(山口地方裁判所令和5年12月20日判決)

施設での事故が原因で命を落とした場合、遺族は施設運営者に対して損害賠償を求めることができます。しかし、その請求が認められるかどうかは、施設の過失の有無や死亡による逸失利益の算定など、複数の要因に依存します。今回は、重度知 […]

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判例紹介
【判例紹介】介護施設の誤嚥事故で約2000万円の損害賠償(広島地方裁判所令和5年11月6日判決)

介護施設の利用者(94歳、以下「A」)が、施設でおやつとして提供されたゼリーを喉に詰まらせて窒息死した事案について、その相続人から施設に対して約2000万円もの損害賠償請求がされた事案です。 結論  本件の施設では、利用 […]

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不動産
【判例紹介】不動産仲介手数料の“横取り”に13億円の損害賠償命令|従業員の誠実義務違反を問う判決(東京地方裁判所令和5年3月22日判決)

本件は、不動産会社の従業員が、会社の業務命令に反して仲介手数料を私的に取得し、最終的に13億円超の損害賠償を命じられたという事案です。 原告は不動産会社A、被告はその従業員であったBです。 A社は、不動産転売業者Cから物 […]

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不動産
【判例紹介】サブリース契約の「動機の錯誤」で減額合意が無効とされた裁判例(岐阜地方裁判所令和2年2月28日)

所有者が賃料の将来的自動減額があるものと誤信して、自動減額よりも減額幅の小さい賃料額に減額する旨の合意を行った事案について、その誤信が動機の錯誤にあたり、減額合意が無効とされた事案です

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判例紹介
【判例紹介】老人ホームでの誤嚥事故~過失相殺が認められた裁判例~(名古屋地方裁判所令和5年2月28日判決)

老人ホームでは入居者の死亡事故がしばしば起こります。よく起こりうる死因の中でも、この事例は老人ホームで提供される食事の誤嚥により入居者が死亡するに至ったという事故をもとに、老人ホームの注意義務違反をめぐる事例です。

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債権回収
【判例紹介】保証契約における保証人の押印につき二段の推定が否定された事例(大阪高等裁判所令和4年6月30日判決)

民事訴訟法では「本人の押印があれば本人が押印したもの」とする二段の推定という原則があります。しかし、この事例ではこの原則を前提にしながら本人の押印が否定されましたので、二段の推定とともに紹介します。

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交通事故
【判例紹介】故意による追突事故の誘発で損害賠償が認められなかった裁判例(東京高等裁判所令和4年3月23日)

交通事故のうち、追突事故は相当数を占めます。停車中の車両に対する追突事故は追突した側に100%の過失が認められるのが原則です。しかし、世の中には何度も何度も追突されるような運転者もいます。この事例は、そのような追突された側の悪質性が認定され、その損害賠償請求が認められなかった事例の紹介です。

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