「自己破産をしたら、人生終わり」「もう普通の生活はできないのではないか」
そんなイメージをお持ちの方は少なくありません。
確かに、自己破産をすれば、一定のデメリットや制限は生じます。しかし、それと引き換えに多額の借金から解放され、人生の再スタートを切ることができる制度でもあります。
本コラムでは、自己破産後の生活がどうなるのか、またどんな点に注意すれば安心して新しい生活を始められるのかを、弁護士の視点から解説します。
自己破産で本当に「人生は終わる」のか?
結論から言えば、自己破産後もほとんどの方が通常どおりの生活を送ることが可能です。
もちろん、手続きにより一部の財産を手放さなければならない場合もありますが、法律上「自由財産」として生活に必要な最低限の財産は手元に残せるよう配慮されています。
たとえば以下のような財産は、原則として手元に残せます。
- 99万円以下の現金
- 一定の価値を下回る家具・家電・自動車
- 生活に必要な衣類・寝具など
つまり、「一文無し」になるわけではないという点は、誤解されがちです。
自己破産後の「できなくなること」
自己破産をすると、次のような制限が一定期間(おおむね10年)続くことになります。
- 新たな借入やローンの利用
- クレジットカードの作成・利用
- 携帯端末の分割払い購入(割賦契約)
これらは「信用情報機関(いわゆるブラックリスト)」に自己破産の事実が登録されるため、金融機関の審査に通らなくなるからです。
しかし、生活に支障が出るほどの制限ではないことも多いです。デビットカードの利用や、中古のスマホ端末を一括購入することで代替は可能ですし、借金がなくなること自体が大きなメリットとも言えます。
「免責」が許可されることが重要
自己破産を申し立てただけでは、借金は帳消しにはなりません。裁判所が「免責」を許可することで、ようやく借金の返済義務が免除されます。
ただし、以下のような事情があると「免責不許可」となる可能性もあります。
- 財産を隠していた
- クレジットカードで買った商品を転売
- ギャンブル・浪費が主な借金の原因
もっとも、こうした事情があっても、反省の態度や生活再建の意思が認められれば、裁判所の「裁量」により免責が認められることもあります。
弁護士に相談することで、適切な対応や主張が可能となり、免責の可能性を高めることができます。
自己破産後も「普通に働ける」「誰にも知られない」
自己破産をしたからといって、仕事ができなくなるわけではありません。一定の職業(弁護士や警備員など)には制限がかかりますが、免責が下りればすぐに解除されます。
また、自己破産は「官報」という国の広報に掲載されますが、一般の方が目にすることはまずありません。戸籍や住民票に記載されることもないため、自己破産をしたことが周囲に知られる可能性は極めて低いといえます。
家族への影響は?
基本的に、自己破産は「個人の問題」であり、家族に返済義務が生じたり、財産が処分されたりすることはありません。
ただし、主婦や学生の家族がクレジットカードの審査を受ける場合、世帯主の信用情報が影響する可能性があるため注意が必要です。
まずは、借金問題の「終わらせ方」を知ることが第一歩
借金の返済に悩みながら、先の見えない不安を抱えて生活を続けるのは、心身にとっても悪影響です。自己破産は、借金の苦しみから解放され、生活を立て直すための法的な制度です。
そして、自己破産が唯一の選択肢とは限りません。個人再生や任意整理など、財産を残しながら借金問題を解決する方法もあります。
「家を手放したくない」「車がないと仕事に支障が出る」などのご事情がある場合も、ぜひ一度、弁護士にご相談ください。
まとめ
自己破産には一定の制限がありますが、多くの方にとっては、「借金のない普通の生活」を取り戻す有効な手段となります。
・生活必需品は手元に残る
・仕事も続けられる
・家族にも基本的に影響しない
・将来の生活設計もしやすくなる
「破産=終わり」ではありません。むしろ、「人生をやり直すための第一歩」として、前向きに捉えていただければと思います。
借金問題でお悩みの方は、お早めに法律の専門家にご相談ください。
【監修】
- 代表弁護士
- 年間数百件の法律相談を受け、年間100件以上の法律問題を解決しています。
「より良い解決」「迅速な解決」を大事にしており、個々の事案に適したスピーディな進行・解決を心がけています。
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