タクシー運転手や営業職などで使われる歩合制(出来高払制)でも、残業代は発生します。「歩合だから残業代はない」「歩合に全部含まれている」という説明は、法的には通用しないことがほとんどです。
こんな残業代の未払いが起こりがちです
- 「歩合給だから残業代はない」と言われている
- 歩合給の計算にあたって残業分が考慮されていない
- 固定給部分にしか割増賃金が計算されていない
- 歩合から経費などを差し引かれた上、残業代も支払われていない
歩合制と残業代の関係
労働基準法上、出来高払制でも労働時間に応じた割増賃金の支払いが必要です。歩合給部分についても、総労働時間で割った単価をもとに、残業時間に対する割増分(0.25倍以上)を支払わなければなりません。
「歩合給の中に残業代が含まれている」という主張が認められるためには、通常の賃金部分と残業代部分が明確に区別できることが必要で、最高裁もこの点を厳格に判断しています。
残業代請求のポイント
歩合給にも割増賃金が発生する
歩合給部分の残業代は「歩合給÷総労働時間×0.25×残業時間」という計算が基本です。固定給部分と計算方法が異なるため、正しく計算されているかの検証が重要です。
残業代を歩合から差し引く仕組みは無効になり得る
残業代を支払う形をとりながら、その分を歩合給から控除して実質的な支払額が変わらない賃金体系は、判例上、残業代の支払いと認められないことがあります。
長時間労働ほど請求額は大きくなる
歩合制の職種は労働時間が長くなりがちです。3年分をまとめて計算すると、数百万円規模になるケースもあります。
有効な証拠の例
- 給与明細(歩合の計算根拠がわかるもの)
- 乗務記録・日報・成果の記録
- 雇用契約書・賃金規程
- タイムカード・デジタコなどの労働時間の記録
弁護士にご相談ください
歩合制の残業代計算は複雑で、賃金体系の有効性の判断には専門的な検討が必要です。当事務所の弁護士が計算と交渉、労働審判・訴訟まで一貫して対応します。
弁護士が窓口となるため、在職中の方でも会社と直接やりとりする必要はありません。まずはお気軽にご相談ください。
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